7月初旬は富士山の開山日です。
富士山に登れるのは、7月初旬から9月上旬に掛けてです。
富士山は、登るときの注意点さえ守れば、下は小学生から上はご老人まで、誰でも登れる山です。何より、登る人が多いということは遭難の危険性が低く、富士登山のノウハウを持った人も多いということです。
登山に興味の無い人でも、「一生に一度でいいから、富士山に登ってみたい」という人は多いものです。
ただ、周りに登った経験の無い人が居ないと、なかなか一歩が踏み出せないものですね。富士登山は難しいことは無く、登山する人も多いので遭難の心配も少ないです。一人でも参加できる富士登山ツアーもありますので、ぜひ一度、富士登山にチャレンジしてみてください!
知っておきたい富士登山まめ知識
僕は7回富士登山していますが、その経験から皆さんにお伝えしたいまめ知識を御紹介します。
富士山は夏でも寒い!
一度、半袖短パンの日本人を見たことがあります。また、外人さんはよく半袖にGパンで登っています。外人さんはあまり寒そうにしてませんが、日本人の我々は冬の防寒が必要な日もあります。防寒には十分配慮した服装で登りましょう。
登山に雨具は必須!
どんな山でもそうですが、山の天気は非常に変わりやすいです。一日中ピーカンと天気予報で言っていても、一時的な雨が降ることはよくあることです。理想は登山用の雨合羽の上下、すくなくともコンビニの雨合羽くらいは準備しましょう。雨に濡れて、低体温症で歩けなくなった登山者を知っています。
富士山のトイレは有料だ!
富士山のトイレは水で流せないので、管理者がメンテナンスしています。そのため、200円(2014年現在)をトイレに入る度にボックスへ入れます。
高山病は憂鬱になるから気をつける!
高山病とは、高地に行くことで頭痛となる症状です。頭痛薬も効かないようですが、原因は体に取り込む酸素が不足することで、防止策は「深い呼吸をしながら登る」ことです。
富士山は登りより下りがつらい!
富士山の登り5時間、下り3時間が平均と言われますが、意外にも下りは想像以上にツラいです。疲れもあるでしょうし、靴が下りに向いて無くつま先が痛くなる等、原因は様々です。
マイカーで五合目まで行けない時期もある!
富士スバルラインは登山者の多いシーズンになると、マイカー規制が掛かって、五合目まで車で行くことが困難になります。麓の駐車場にマイカーを停めてシャトルバス・タクシーで移動します。
”登り”と”下り”が異なるルートもある
外人さんにありがちですが、”登り専用”の急斜面を、一生懸命下っている方が居ます。
吉田ルート等は、途中から”登り”と”下り”の道が異なりますので、これを間違えると、下りに多大な時間を要します。また、2つのルートが交差する場所で、異なるルートの方へ下ったために、五合目に停めた車へ戻れなくなるケースもありますので、きちんとルートを確認するポイントを登山者全員が把握しましょう。
富士山は、頂上に近づくほどに物の値段が高くなる
富士山には、1合登る毎に山小屋と売店があります。
また、頂上にもあります。そこで販売される商品は、そこまでブルトーザで運んで行くので、当然、高額になります。例えば、バナナ1本500円とか。
富士山頂上に郵便局があってハガキを出せる!
富士山頂に郵便局があるので、そこから自分宛にハガキを出せば、良い記念になりますね。
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富士登山の計画を建てよう!
富士登山は、早朝から登るなら18時頃に五合目まで下山できるのが理想です。そのタイムスケジュールを含めて、富士登山の計画について解説します。
行くメンバーを決める
まずメンバーを決めないと、日程が決まりませんね。
7月から9月上旬の間で登山日を決める
富士登山シーズンの中から、メンバーの都合に合わせて日程を決めよう。
登山ルートを決める
登山ルートを決めないと具体的なスケジュールが決まりませんね。
行き方を決める
富士登山のツアーで行くのか、電車とバスを乗り継いで行くのか、マイカーで行くのか決めましょう。
タイムスケジュールを決める
行き方まで決まれば、具体的なタイムスケジュールも決められますね。
富士登山のシーズンは7月から9月
富士山に登山できる日は、登山道、及び年によって異なります。下記サイトで事前に確認しましょう。
休日は渋谷並みの大混雑!できれば平日に登ろう!
僕は、金曜日、そして土曜日に登ったことがありますが、金曜日は非常に空いていました。
その金曜日は途中から雨になったため、余計に人は少なかったと記憶しています。人の混雑ぶりによって、登りの時間は大きく変わってきます。可能であれば、平日に登ることをオススメします。
富士山の登山ルートは4ルートある!どこから登るか決めよう!
富士山の登山ルートには、「吉田ルート」、「富士宮ルート」、「須走ルート」、「御殿場ルート」の4つがあります。
どのルートから登るかで計画の建て方が全く異なってきます。最もポピュラーなのは、山梨県側からの「吉田ルート」です。河口湖駅から富士スバルラインを経由してくるルートです。自分の登るルートは、下記サイトを参照して決めてください。
富士山登山ルート・お鉢巡りマップ
「お鉢巡り」とは、富士山の頂上へ登ってから山頂を一周することです。火口が見えたり、郵便局があったり、お鉢巡りも楽しみの一つです。
富士登山オフィシャルサイトにて、各登山ルートのマップ、そしてお鉢巡りのマップが公開されています。
- 吉田ルート|登山口と登山ルート|富士登山オフィシャルサイト
- 須走ルート|登山口と登山ルート|富士登山オフィシャルサイト
- 御殿場ルート|登山口と登山ルート|富士登山オフィシャルサイト
- 富士宮ルート|登山口と登山ルート|富士登山オフィシャルサイト
- その他の登山道・ハイキングコース|登山口と登山ルート|富士登山オフィシャルサイト
登山時間の目安は登り5時間、下り3時間
- 五合目から登り(5時間)
- 山頂の食事休憩(1時間)
- 山頂のお鉢巡り+富士山測候所で記念撮影(1時間30分)
- 五合目までの下山(3時間)
- 猶予時間(1時間)
あくまで目安として登り5時間、下り3時間です。
また、山頂をグルッと一回りする「お鉢巡り」して、さらに頂上で最も高い場所である「富士山測候所」(3776m)の場所で皆さん記念撮影するのに並ぶので1時間30分かかります。これに食事休憩の1時間を加えると、五合目から登って降りるのは、平均で10時間30分が見込まれます。
女性や初心者が居る場合はプラス1時間しましょう。過去には、高山病がひどかったり、膝が痛くなって1時間遅れて山頂に到着する人も居ました。
ツアー?バス?マイカー?電車?東京から日帰りも可能!
富士山へ行く手段は様々あります。バスツアーもあり、電車を含めた公共交通もあり、マイカーで麓まで行ってシャトルバスへ乗るとことも可能です。
富士山バスツアー
富士山へのバスツアーは、各社様々あります。
自家用車で富士登山に行く
吉田ルートなら、中央道河口湖インターから富士北麓(ふじほくろく)駐車場に停めて、そこからシャトルバスで五合目へ移動します。河口湖駅前の駐車場に停めてシャトルバスに乗る方法もありますが、河口湖駅前の駐車場は時間制で高額になる(4500円の実績)のと、朝の通勤客で少々騒がしいのでおすすめできません。
富士北麓駐車場(ふじほくろく)
山梨県富士吉田市上吉田5597-84
※中央道の河口湖ICから5分、東富士五湖道 富士吉田ICから1分
利用料金は1,000円、24時間利用可能、トイレ有
電車で富士登山に行く
富士急行で河口湖駅まで行き、シャトルバスに乗り換えるという手段です。大人数ならタクシーを手配するという手もあります。タクシーだと確実に座れるし、シャトルバスの運行時間にとらわれずに富士山五合目まで行く事ができます。
タイムスケジュールの実例から自分の計画を建てよう!
僕が実際に経験した富士登山タイムスケジュールを2例紹介します。これを参考にタイムスケジュールを作りましょう。なお、日中にしか登ったことが無いので、夜間に登る人の参考にはなりませんでご注意ください。
2012年7月20日(金)の富士登山記録
比較的良い季節であるはずが、ずっと雨。頂上では吐く息が白かった。平日のため空いており、登りやすかったです。
0時30分 川崎をマイカーで出発
2時30分 東名御殿場経由で河口湖駅の駐車場に到着
6時50分 ここまで仮眠(2名なので、オデッセイで楽々仮眠できました)
7時20分 河口湖駅→富士五合目バスで出発
8時00分 富士五合目到着 登山開始
13時00分 富士山頂上に到着 (平日で空いていたため、早かった)
14時00分 パートナー(女性)が頂上に到着 食事開始 お鉢巡り無し
15時00分 下山開始
16時45分 五合目到着 お土産を購入
17時00分 富士五合目→河口湖駅バスで出発
18時00分 河口湖駅到着 近隣のセブンイレブンで夕飯購入
18時30分 宿到着(ビジネスホテル河口湖)に到着
2014年9月12日(金)の登山記録
この年は9月14日が吉田ルートの閉山でした。この季節は真冬並みで、9合目でマイナス4度でした。風が強く寒かったので、山頂でのお鉢巡りは諦めました。
23時30分 東京・分倍河原をマイカーで出発
2時00分 中央道で河口湖ICから富士スバルラインを経由して富士山五合目の駐車場に到着。10台くらい駐車場に空きがありました
5時00分 ここまで仮眠(2名なので、オデッセイで楽々仮眠できました) 外でコーヒー用のお湯を沸かそうと計画してましたが、寒過ぎて断念
5時30分 富士五合目から登山開始
11時30分 富士山頂上に到着 (平日で空いていたため、早かった)食事開始 風が強く寒かったのでお鉢巡り無し
13時00分 下山開始 途中、吉田ルートと須走ルートの分岐点が分からず、須走ルートを1kmほど下山し、再度、分岐点まで登るアクシデント
16時30分 五合目到着 中国人観光客がたくさん!
17時30分 宿到着(ルートイン河口湖)に到着 お風呂タイム
18時30分 近隣の焼き肉屋で反省会
その他の富士登山のタイムスケジュール具体例
マメに実測したタイムスケジュールを公開されている方がいらっしゃるので、そちらも大変参考となります。
富士登山を決行する天気の条件
富士山の天気で気をつけるのは、風の強さ、そして雷です。
雨はゲリラ豪雨のような雨でなければ大きな影響ありません。ただ、雨で服や靴が濡れることが絶対ないよう、カッパや防水の靴、スパッツ等に気を使いましょう。雨に濡れると低体温症になる可能性があります。
雷はなかなか予想がつかないですが、風の強さならある程度、予報で予測可能です。
下記のリンク「てんきとくらす」で風の強さの予報が出ているので、この風の強さを参考にしましょう。特に山頂の風の強さは、登る途中の風とは比較にならないくらいすごいものです。
風で最も怖いのは、「足が風でふらつく」こと、そして「雨が降っていて服が濡れたときに、風がより体温を奪う」ことです。
風の強さと登山の判断基準
山頂で風速10m/sを超える場合は登山を中止にしましょう。なお、風速15m/sを超えると、風で体が飛ばされる可能性もあります。
富士山の天気(夏山天気) – 日本気象協会 tenki.jp
風の強さの数値と、実際にどのような影響があるかは、下記の気象庁のページを参考にしましょう。
富士山の山小屋一覧
下記のサイトに山小屋の一覧があります。
富士登山後の宿泊場所
みんなで富士登山をした後、疲れた体を癒すのと、みんなで登山成功を祝うのに、温泉と美味しい食事が楽しめる場所に宿泊したいものです。そんな、富士登山後の宿泊におすすめな宿を紹介します。
ビジネスホテル河口湖
河口湖駅から近隣で、安い点が魅力です。
河口湖天然温泉 ホテルルートイン河口湖
ホテルから徒歩1分のところに焼肉屋があるので、僕たちはそこで夕飯にしました。宿も朝食付き、温泉付き、駐車場が広くて、とても良かったです。
いやしの宿 湖岳荘
大人数の大部屋で、食事と飲み物持ち込みで宿泊したいなら、この宿はおすすめです。シンプル且つリーズナブルな宿です。周りが静かで、宿からの富士山の眺めも最高でした。
ビジネスホテル登り坂
宿泊した経験はありませんが、富士山から違い場所にあります。
富士登山関連の記事
富士登山では、いろいろな荷物が必要になるので、下記の記事に富士登山の持ち物をまとめました。