Linuxコマンドに「ln」(エルエヌ)があります。このlnコマンドの使い方を解説します。
lnコマンドとは
lnコマンドは、一言で説明すると、ファイルやフォルダにリンクを設定するコマンドです。
Linuxのリンクを設定とはWindowsのショートカットを設定と類似
「リンクを設定」をWindowsに例えて言えば、「ショートカットを設定」と類似しています。
要するに、「実体の無い仮想ファイルや仮想フォルダを作る」ことを意味しています。例えば、他のファイルから、lnで作成した「実体の無い仮想ファイル」を参照した場合、「実体の無い仮想ファイル」を経由して実体ファイルの方を参照できます。
全く同一のファイルを2つ以上コピーして作ることなく1つのファイルだけにしておけば、プログラムファイルを修正する時には実体だけを修正することで、「実体の無い仮想ファイル」にも同じ修正が反映されるからです。
lnコマンドの基本的な使い方
lnコマンドの基本的な使い方を解説します。
「実体の無い仮想ファイル」を新たに作成する時のlnコマンドライン
> ln リンク元ファイル名 実体の無い仮想のリンク先ディレクトリ名/ファイル名
上記のコマンドを実行すると、「実体ファイル(リンク先ディレクトリ名/ファイル名)」を参照する「実体の無い仮想ファイル(リンク元ファイル名)」が作成されます。従って、「実体の無い仮想のリンク先ディレクトリ名/ファイル名」を新たに作成したい場合に上記のコマンドを実行します。
スポンサーリンク
「既に実体の有る仮想ディレクトリ」へリンクを設定する時のlnコマンドライン
> ln リンク元ディレクトリ名 実体の有る仮想のリンク先ディレクトリ名
lnコマンドは「実体の有る仮想のリンク先ディレクトリ名」を指定することで、既に存在するディレクトリとリンク(言い換えれば紐付け)することができます。
リンクを設定したリンク先ディレクトリへ移動すると、リンク元ディレクトリ配下と同じディレクトリやファイルが参照できる
> ln A(リンク元ディレクトリ名) B(実体の有る仮想のリンク先ディレクトリ名)
上記コマンドを実行後、cdコマンド(ディレクトリを移動するコマンド)を使って、本来はディレクトリ配下にディレクトリやファイルの無いBへ移動してlsコマンド(ディレクトリやファイル一覧を参照するコマンド)を実行すると、Aディレクトリ配下のディレクトリやファイルが表示されます。