僕も使い捨てカイロを常備しています。
そんな中、カイロをゴミとすることが気になりだし、使い捨てカイロを再利用できないかと考えたところ、大昔からその名を知っていた「ハクキンカイロ」を使ってみる結論に至りました。ハクキンカイロとは、1923年から長年に渡って販売されてきた何回も使えるカイロです。
では、長年愛され続けてきたハクキンカイロの利点、使い方、活用術を紹介します。
ハクキンカイロの特徴
ハクキンカイロの特徴を解説します。
ベンジンを中にしみ込ませて、それを燃料に温かくなる
「ベンジン」を燃料としています。Wikipediaの解説は下記の通りです。
原油から分留精製した揮発性の高い可燃性の液体
人によって感じ方が違うでしょうが、独特の臭いがするので、苦手な人にはダメな臭いかも知れません。なお、臭いがキツいというわけではないので、ベンジンをハクキンカイロに入れる時、部屋中に臭いが充満するということは全くありません。
火を利用するが中で燃えているわけでない
正直、長年ハクキンカイロの購入を迷っていました。それは、「火を使うので、カイロの中に火が点いている」と勘違いしていたからです。ハクキンカイロは火で燃料の入り口付近をあぶることで燃料であるベンジンの化学反応が始まり、熱を発する仕組みです。
従って、化学反応の開始に火を使うだけであって、着火するわけでも、燃え続けているわけでもないので安全です。
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ハクキンカイロを使うメリット
使い捨てカイロも便利ですが、ハクキンカイロを使うとこんなメリットがあります。
温かさは半端ない!
ハクキンカイロ最大の利点は「非常に温かい」ことです。
特に、釣り、スポーツ観戦のようなハイパワーな温かさが必要なとき、ハクキンカイロを使って良かったと感じる瞬間です。外で警備する警備員さんも必需品ですね。
コートを着た上でハクキンカイロを使えば、ハクキンカイロ1個を腰に巻き付けるだけで、充分に身体中を温めてくれます。
持続時間を調整できる
ベンジンの量を調整すれば、持続時間を調整できます。
例えば、通勤の帰り道だけ利用したい場合、少量のベンジンを入れてから出掛けて、会社から出る前から温め始めるといった使い方なら「家に着くまで」だけ温かいので、燃料がムダにならずいいですね。
ハクキンカイロ利用時の準備
ハクキンカイロはベンジンという液体を入れる関係で、ベンジンが漏れても大丈夫なように、流しの前で準備しましょう。
ハクキンカイロ本体
ハクキンカイロ本体はこんな金属です。
なお、温かくなっているときは直接触ると熱いくらいなので、付属の布袋に入れて利用します。
なお、ハクキンカイロには、最高24時間温かさが持続する通常サイズ、そして、最高18時間温かさが持続するミニサイズがあります。僕はミニサイズを使っていますが、ミニサイズは男性のスラックス右ポケット内にある内ポケットにすっぽり入るサイズです。
ハクキンカイロ専用のベンジン
写真のベンジンは、ハクキンカイロ専用として販売されているものです。ベンジンは他にも販売されていますが、僕はこの純正品を買い続ける予定です。
ベンジンの計量カップ(付属品)
ハクキンカイロにベンジンを注入するときに利用する計量カップです。ハクキンカイロの付属品です。
ハクキンカイロ専用カバー(付属品)
ハクキンカイロ本体がかなり熱くなるので、この専用カバーに入れて利用します。これも付属品ですが、僕はこのデザインを気に入っています。
チャッカマン、または100円ライター
ハクキンカイロのベンジンを化学反応させるため、温め開始にだけ利用します。100円ライターで問題ないですが、僕は扱い易さからチャッカマンを利用しています。
下で紹介する「チャッカマン ともしび」はライターとして有名なメーカー「東海」が販売するものです。
最近のチャッカマンは子どものいたずら防止に着火スイッチが硬くなっていますが、この「チャッカマン ともしび」は柔らかい作りになっています。これは、2年間の保証を付けることで、いたずら防止機能を付ける必要がないからだそうで、女性、特にご高齢の方が仏壇に着火するとき、力を入れなくても着火できると好評価です。
また、チャッカマン以外に、「風よけ付きライター」もいいなあと思いました。以前、お墓参りでお線香になかなか火が点かずイライラした経験から、下で紹介する「風よけ付きライター」は大変おすすめです。
ハクキンカイロの使い方
実際の写真を基に、ハクキンカイロの使い方を解説します。
ハクキンカイロ本体のフタを取る
ハクキンカイロにベンジンを注入するため、まず本体のフタを取ります。
さらに火口部分を取る
後で火を当てる部分である「火口」を取ります。
ベンジンを入れる中はこんな感じです。
ベンジンの計量カップを付ける
計量カップにベンジンを注入
ベンジンをカップに入れた後、計量カップを90度ひねるとベンジンがハクキンカイロの中に入っていきます。
火口を付けてから、火口の中心に火を近づける
火を近づけるだけで、ハクキンカイロ本体に火は点きません。初めは緊張しますが、1回やってみると「な〜んだ」という感じで簡単にできます。
火口を触って温かくなってきたらケースへ入れる
本体そのままでは熱いので、専用ケースへ入れます。
カイロベルトマジックに入れて腰に巻き付ける
ハクキンカイロと共に購入したのが「カイロベルトマジック」です。マジックテープ式のベルトで、ハクキンカイロを入れて腰に固定することができます。ハクキンカイロの重みでズレる心配もなく、重宝しています。
ハクキンカイロの活用術!
実際にハクキンカイロを使い倒した僕の活用術をご紹介します。
家でもハクキンカイロ
家に居るとき、部屋中を暖めるのに高い暖房費を使うなら、ハクキンカイロを腰に巻いたまま家で過ごすことをおすすめします。
部屋を暖める暖房より血行を良くするので、体調にも利点があると思います。
湯たんぽ代わりに
寝る前にハクキンカイロを布団の足元に置いておけば、布団に入ったときポッカポカです。そのまま湯たんぽ代わりにできます。
会社の社内でもハクキンカイロ
会社によっては暖房にムラがあったり、窓際が極端に寒かったりします。そんな中、ハクキンカイロを使っていれば、社内の寒さにも充分耐えられます。僕も会社で使っています。
使い捨てカイロとハクキンカイロの併用を!
使い捨てカイロの利点は、「靴の中用」とか「ふくらはぎに貼る」といったことができることです。なので、ハクキンカイロを腰に巻いておいて、ハクキンカイロの利用が難しい身体の部位に使い捨てカイロを使うといった併用がいいですね。
カメラレンズの結露防止に!
ハクキンカイロのホームページに書いてありましたが、カメラが冬場に持ち出す時に発生するレンズの結露を防止するために、カメラレンズと共にハクキンカイロを入れておくようです。
ハクキンカイロと使い捨てカイロのコスト比較
ハクキンカイロの使い勝手の他に気になる点は、使い捨てカイロとのコスト比較だと思います。
ハクキンカイロのコスト
ベンジン500ml = 1,178円
24ml/回(満タン)
20回利用可能
58.9円/回(24時間利用可)
(2.5円/1時間あたり)
使い捨てカイロのコスト
今回、コストの比較対象としたのはAmazonでも好評価の「オカモト 温楽」です。
30個入り 638円
30回利用可能(30個入り)
21.3円/回(12時間利用可)
(1.8円/1時間あたり)
ハクキンカイロと使い捨てカイロのコスト比較結果
使い捨てカイロが12時間持続タイプなので、ハクキンカイロも12時間利用できるだけのベンジン量のコストで比較します。
ハクキンカイロ 29.5円/回
使い捨てカイロ 21.3円/回
コストとしては使い捨てカイロが安くなります。
ハクキンカイロは必要な持続時間に合わせてベンジン量を調整できるメリットがある反面、ハクキンカイロ本体の購入価格がこのコスト比較には入っていないので、結果的にコストはハクキンカイロの方が掛かってしまう気がします。
まあ長い目で見れば、ハクキンカイロ本体価格や交換部品を含めても、結論としては、「ハクキンカイロと使い捨てカイロのコストは同等」と僕は判断しています。